※役職は当時のものです。
川北 昨年(2021年)10月より市議会選出の監査委員となられましたが、どのような役割でしょうか。
小山 主に、市役所のすべての部署および社会福祉協議会などの団体も含めた業務の定期監査と毎月の出納監査で、収支内容が適正な執行となっているか、公認会計士など3名の監査委員と監査事務局が調査した内容を踏まえ、担当部署にヒアリングし監査報告書の発行に関わっています。
川北 行政のチェック機能として、これまでの議員経験から公正な判断が求められる役割なのですね。
川北 コロナ禍により地域との関わりについてはどのような変化がありましたか。また、清和台は大和団地と同じ時期に川西市のニュータウンとして発展してきましたが、課題についてもお聞かせください。
小山 コロナ禍での地域の関わりの変化については、恒例行事がすべて中止となり多くの皆さまと出会うことが激減しました。自治会の総会が書面で実施されましたが、市民の皆さまの困りごとが意見として届けられている項目について、改善に向けて取り組みました。
開発から50数年が経過した清和台のインフラに問題が出ています。特に道路や歩道の劣化が激しく、ひどい箇所は行政に改修要望していますが、予算などの都合からなのか希望通りにいきません。公園・緑地の樹木が大木化して隣接する住宅地に越境している苦情も多いです。
川北 私も「住宅裏の枝が家にかかって困っている」との相談を受けました。小山議員に相談して、住宅にかかる枝は剪定しても良いとの回答をいただきました。
川北 交通や移動についても困っておられる方がいます。市の道路整備の計画はどうですか。
小山 市内の道路は全体的に老朽化が進行しており、舗装修繕計画を策定し取り組むとのことです。安全性を最優先し、修繕していきます。
川北 舎羅林山地区の物流拠点開発に伴い、交通量も変化します。道路やインフラ整備なども予測に基づいた計画だと思いますが、今後も実態把握をしていかないといけない。環境にも配慮したインフラ整備を推進し、川西市の豊かな自然を未来に残したいです。
小山 そうですね。次の世代に向けた「かわにし新時代」の目指す姿を市民の皆さまと一緒に考える必要があります。
20年後、30年後の未来にも責任世代として向き合う
川北 清和台地区の小学校の統合について、現在白紙状態ですが、近いうちに具体化してくると思います。
小山 川西市では人口減少に伴い児童生徒数が減少傾向にあり、清和台地区に限らず、学校によっては複数の学年が単学級になっている状況で、今後はそれが増加する可能性があります。
子ども達にとってどのような環境が望ましいかという教育的視点に加え、地域のまちづくりの視点を踏まえ、市内全体の学校のあり方を検討する必要があります。
川北 少子高齢化は日本全体の課題でもありますが、今だからこそできる「人への施策」もあるのではないでしょうか。
川西市は自然豊かな環境に恵まれた住宅地でありながら、大阪や神戸へアクセスしやすい利便性が魅力のひとつです。20年先、30年先の川西市の将来を考えた時に「人が来るまち」にしないといけないと思います。
川西市にはさまざまな人が生活し、さまざまなお店や企業があり、そこで働いています。川西の人と出会い、川西のものを食べて、川西のものを見ていただき、魅力に触れていただく。魅力がある川西市だからこそ、そこで暮らし続けたいのではないでしょうか。若い人が川西市に来る、子育てしやすい環境をつくること。今だからこそ、挑戦しなければならないと思います。
川北 これからの川西市について、どのようにお考えでしょうか。
小山 川西市の人口が16万人から15万人へと減少する中、持続可能な川西市のあり方について、すべての事業の再検証を行いながら、財政健全化に取り組んでいます。また、過去に予想もしなかった新型コロナウイルス感染症が蔓延する中で、何気ない日常を取り戻すため行政としても立ち向かっています。
川西市の新たな時代に向け、財政の健全化や新たな産業による雇用創出で、隣接するオールドニュータウンの活性化につなげる必要があります。SDGsの達成やデジタル化の推進など、国全体の取り組みにつなげる今後の川西市が期待されます。
川北 ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
小山 よろしくお願いします。一緒に頑張りましょう。
小山 敏明氏
1998年10月、川西市議会議員選挙初当選。現在、川西市議会議員5期目。監査委員。清和台在住。
※役職は当時のものです。