令和6年9月定例会「災害への備え」を質問! #そなえよつねに

本年3月定例会に続き、安全安心なまちづくりの観点で災害への備えについて、一般質問を行いました。
地震はいつ起こるのかわからないからこそ、日頃からの備えが日常生活への安心につながります。そして災害を経験して、防災や備えについての常識もアップデートされていきます。あかりについては懐中電灯よりも広く照らせるランタンの方が良いですし、各自で携帯トイレを備えておけば、本当に避難所のトイレが必要な方が安心してトイレに行けることにつながります。避難所だけではなく、できる人は在宅避難ができるように自助を進めていくこと、それは安心できる避難地の拡充につながるのではないでしょうか。
ごみをごみ箱にきちんと捨ててほしいためにごみ箱の上にバスケットゴールを設置する仕掛けのように、皆が日頃から楽しみながら災害に備えていく仕掛けはできないでしょうか。防災を含む、あらゆる機会を捉えて自助が進むような仕掛けができないか質問しました。

目次

災害への備えについて

1.大規模災害に備える「公助」の取り組みについて
2.大規模災害に備える「自助」の取り組みについて

質問内容

2013年3月、国の中央防災会議において、防災対策に係る省庁横断的な課題を議論し実行に結びつけるための専門調査会として「防災対策実行会議」が設置されました。
この防災対策実行会議の中のワーキンググループや調査部会において、「現在の科学的知見からは確度の高い地震の予測は難しい」ことが報告されました。一方で、これまでの科学的知見を活かし「南海トラフ沿いの地震の発生が普段よりも高まっている」という評価を行うことと速やかな防災対応をとっていただくために、その評価に関する国民への情報提供が必要である、と整理されました。その後、2017年11月に「南海トラフ地震に関連する情報」の運用が始まり、2019年5月に「南海トラフ地震臨時情報」と名称が変更されました。

本年8月8日、宮崎県日向灘を震源とするM7.1の地震が発生し、気象庁から南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表され、同日19時過ぎには南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が運用を開始してから初めて発表されました。

地震の発生から1週間が経過し、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う特別な注意の呼びかけはすでに終わっていますが、いつ大規模地震が発生してもおかしくないことに留意し「日頃からの地震への備え」を引き続き実施することが求められています。
本市においては、六甲・淡路島断層帯での地震の想定避難者数46,493人の内、家屋の全壊や焼失により食糧などの備蓄品を持ち出すことができない避難者を30,000人として想定され、計画的に備蓄が進められています。「自助」「共助」「公助」それぞれが災害に備え、いざという時に助かるためにはどうすればよいのか。大規模災害に備えるために「自分の命は自分で守る」「家族の命は家族で守る」という考えのもと、公助については応急給水拠点と備蓄のあり方、自助は日頃から備えている市民の割合について市の取り組みを伺いました。

公助の取り組み【答弁と再質問】

【市の答弁】
災害時の応急給水拠点としては、キセラ川西せせらぎ公園、市民運動場、東谷小学校グラウンド、久代小学校グラウンド、北陵小学校グラウンド、清和台南小学校グラウンド、明峰小学校グラウンドの7箇所設定している。全体で約14,400㎥の飲料水を確保しており、市民約16万人分として、1人あたり災害発生から最初の3日間は1日3リットル、その後4日間は1日20リットルの給水を想定している。今後の備蓄計画の見直しについては、能登半島地震での被災地へ派遣された職員からの意見等を反映し、給水拠点やトイレ対策など再検証を行う。

【川北の再質問】
応急給水拠点は市内7箇所設定されているが、この場所まで3km以上離れている地域もある。市内で避難所になる学校には受水槽があり、これを災害時に有効活用することで給水拠点を増やしてはどうか。また、指定避難所の看板は現地で緑色の看板によりわかりやすく明示されている。応急給水拠点をいざという時のために確認しておいてくださいというならば、「青色や水色を使った応急給水拠点の看板」を現地で掲示することやハザードマップに織り込む等、日頃から目に触れる機会を設け周知を図っていく考えは。また、備蓄の具体的な見直し内容について伺う。

【市の答弁】
受水槽の活用やハザードマップへの反映など合わせて検討したい。備蓄については、特に衛生面ではトイレについて使い捨てのものが有効だと被災地に派遣した職員から聞いている。停電時の避難所の運営など発電機なども見直していく。

自助の取り組み【答弁と再質問】

【市の答弁】
出前講座や市のホームページなどで家具の固定やローリングストックでの備蓄方法を紹介し周知に努めている。昨年3月には高齢者等災害啓発事業を実施することや11月には地区防災計画を作成した清和台地域と連携した市の防災訓練を実施し、子どもから高齢者まで幅広い世帯で多くの地域住民が参加した。備蓄品をはじめ、自助の重要性について啓発を図っており、今後もあらゆる機会を通して防災意識の啓発に努めていきたい。

【川北の再質問】
大規模災害に備える自助の取り組みとしてさまざまな方法で周知、防災意識の啓発に取り組んでいることがわかった。本市の市民実感調査では「地震や火災などの災害に対して、備えをしている」市民の割合は44.2%となっている。市の人口15万3千人に対し、避難想定数は3万人であり「災害時はとにかく避難所に行く」という考えだけでは十分とは言えず、備えができている市民の割合は7割〜8割を目標値にすべきでないか。
市民アンケートを取る際に「災害時の想定ができている」「自宅を含む避難先を把握している」「安否確認の連絡方法が確保できている」「避難経路を確保できている」「家具を固定している」「飲料水を3日分確保できている」「携帯トイレを準備している」「家族の分も準備ができている」などの具体的な設問が、災害への備えの気づき、行動へのきっかけにできないか。

【市の答弁】
備えている市民の割合は2013年に策定した第5次総合計画においては30%代で推移していた。2011年3月の東日本大震災を契機として5年間で5%向上させていこうという計画を立てていた過去がある。目標値は100%が理想であるが、より具体的な目標の立て方を検討する。

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