【討論】市北部地域の就学前教育保育環境の充足を求める請願

令和6年9月25日
連合かわにし市民の会 川北 将

連合かわにし市民の会の川北 将です。
請願第4号「市北部地域の就学前教育保育環境の充足を求める請願書」について、会派を代表し、賛成の立場で発言いたします。

賛成の理由は、請願事項の北部地域の教育保育環境の充足を図ることに賛同するからでございます。

本請願は、本市において長年、幼児教育保育を担ってきた歴史ある東谷幼稚園に対する地域の皆さんの想いが背景にあると受け止めております。
そういった中で、現在北部地域において住宅の建設が増えてきており、地域として子育て世代が転入されて、まちが活性化すること、これは私も期待するところです。

一方で、よく検討すべきと思うところがあります。
請願趣旨に「東谷幼稚園の施設を牧の台みどりこども園の分園として整備すること」とありますが、2号・3号認定の待機児童については、牧の台みどりこども園に限ったことではなく、全市的な課題であり、市内全域として市が対策を進めていることは皆さんご認識のとおりです。
来年4月には民間のこども園と保育所の2施設が開設される予定であり、これにより153名の定員増加が見込まれることから、入所保留児の減少に資することが期待できますが、今後においても住宅開発に伴う需要の増加、就業前児童の減少、待機児童・入所保留児の状況などさまざまな要素を見ながら、慎重に判断すべきだと考えます。

また、本市は公立、民間ともに連携して教育保育環境の充足を図ってきた経緯があります。
今、開園している民間就学前教育保育施設について、今後も最大限活用していかなければなりません。いずれにせよ、保育士など、教育・保育を担う人の確保が重要であるということです。

今後、北部地域で住宅の増加が見込まれる中で、子育て世代が転入し、本市に移り住んでくれた子どもたちは、10年後には小学校や中学校に通っていることになります。
その間にも同じように就学前の子どもが増えるかどうか。つまり、北部のまちづくりの上で大事なのは、東谷幼稚園、北消防署跡地をどうするかというような短いサイクルだけではなく、子ども・若者の育ち全般を通して長いサイクルで活用される子育て施設の創設を願うところであります。

この間、コミュニティ協議会の方とお話を聞かせていただくこともございました。
その中で、東谷まちづくり委員会に参加した東谷中学生、北陵高校生から「ベテランの方の考えも聞けて、多様な交流ができる機能」について要望が出たことも伺っております。

また、本年6月25日の川西市子育て支援に関するアンケート調査結果報告書による「子育て支援について、川西市でもっと力を入れてほしいこと」の就学前児童・小学生児童がいる家庭の回答は、いずれも「保育施設をもっと整備し、子どもの受け入れを増やしてほしい」よりも「子どもだけで安心して遊べる場所づくりをしてほしい」の割合が高い回答となっています。

私が思うのは、教育保育環境の充足には、就学前の教育保育、待機児童対策という側面だけではなく、子育て支援や小学校、中学校、そして高校生などの子どもの育ちに包括的な視点で手を打たなければならないということです。
本請願趣旨の「休園となった東谷幼稚園の施設を牧の台みどりこども園の分園として整備すること」ではなく、また就学前だけではなく、幅広く「子ども・若者」という観点で、先ほどの中高生の声、子育て世代の声をもとに、教育や子どもたちの成長につながる機能をこの北部地域に持たせていくことが、地域で育つ子どもたちに地域が関わり、より良い未来をともにつくっていく上で必要なことではないでしょうか。

本市の子どもが育つ環境の充足に向けて、東谷幼稚園が地域において果たしてきた歴史的役割を踏まえ、北部地域のみならず、本市の全ての子どもたちの育ちに資する拠点として生まれ変わることを強く期待して、本請願には全会派が賛成ではありますが、ここにいらっしゃる皆さまに会派の考えをお伝えし、賛成討論といたします。

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